小さな店のホームページとネットショップ|選択肢と費用

小さな店のホームページとネットショップ|選択肢と費用

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ホームページが無いままでも、店は回っています。それでも作るべきか、作るなら何で作るのかは、材料が多くて決めにくいところです。

この記事では選択肢を並べ、向く事業と向かない事業を書きます。費用は金額ではなく「初期」「毎月」「売れたとき」の3つに分けます。全体の考え方は最初に決める5つのことにまとめています。

目次

ホームページの前に、いま何が足りないかを確認する

ホームページが無いことが問題に見えても、足りていないものは別のところにある場合があります。

地図アプリの店舗情報とSNSで足りている場合もある

お客さまが店を調べるとき、最初に開くのは地図アプリです。営業時間、場所、写真、口コミが出ていれば判断はつきます。SNSに投稿があれば雰囲気も伝わります。

  • SNSで足りる:来店の決め手が写真や雰囲気で、投稿を続けられている店
  • SNSで足りる:常連が中心で、新規の集客を急いでいない事業
  • 足りなくなる:料金やコース内容など、じっくり読む情報を載せたいとき
  • 足りなくなる:症状名や地域で検索している人に見つけてほしいとき

作らないほうがよい場合もあります

更新する人を決めないまま作ると、古い情報が残ったページになります。営業時間が実際と違うページは、無いより悪い状態です。載せる内容が変わらず更新の時間も取れないなら、地図アプリの店舗情報を整えるほうが先です。

予約・注文の受け口が無いことが本当の課題かを見る

機会を逃している中身を分けると、足りないのは情報を置く場所ではなく受け口であることがよくあります。

  • 予約の電話が営業中に集中する … 予約の受け口の問題
  • 同じ問い合わせが何度も来る … 案内をどこに置くかの問題
  • 新しい方に見つけてもらえない … 地図アプリの店舗情報の問題

受け口の作り方は予約システムの選び方に、再来店の連絡手段はLINE公式アカウントの使いどころにまとめています。先に整えると、求める役割が絞れます。

ここだけは見る

ホームページに何をさせたいのかを一文で書いてください。「予約を受ける」「料金を見てもらう」「求人に応募してもらう」のどれかに絞れないうちは、使い道が定まりません。

選択肢は大きく3つ(作成サービス/CMS/制作依頼)

自分で作るなら、型に流し込む作成サービスか、サーバーを借りて入れるCMSです。分かれ目は「公開したあと、誰が更新するか」です。

作成サービス:早く安いが、移せない場合がある

用意されたデザインに写真と文章を入れれば公開できます。反面できることは範囲内に限られ、作ったページを後から取り出せない場合があります。

  • 向く:載せる情報が少なく、まず出しておきたい事業
  • 向く:更新は自分でやると決めている事業
  • 向かない:独自の予約や在庫、会員の仕組みを組み込みたい事業
  • 向かない:将来ページ数が大きく増える見込みのある事業

CMS:自由度は高いが、更新と保守の担当が要る

自分で借りたサーバーに入れて使います。機能を広く選べ、記事もページも手元に残ります。その代わり本体の更新やバックアップは誰かが担当します。放置は乗っ取りの入口にもなります。

  • 向く:記事や事例を継続して出していく事業
  • 向く:ページ数が増え、機能を足していきたい事業
  • 向かない:社内にも周りにも管理画面を触れる人がいない事業

制作依頼:初期費用と、その後の更新費用を分けて見る

見積書に出るのは、主に作るところまでの費用です。公開後を決めておかないと、小さな修正のたびに費用と待ち時間がかかります。

  • 公開後の文章と写真の差し替えを、自分でできる作りにしてもらえるか
  • 更新を頼む場合、月ぎめの保守か、そのつどの作業依頼か
  • ドメインとサーバーの契約名義が、こちらになるか相手になるか
  • 向く:見た目や説明の丁寧さが信用に直結する事業(士業など)
  • 向く:原稿や写真を用意する時間が取れず、そこから任せたい事業
  • 向かない:内容の入れ替えが多く、都度の依頼では追いつかない事業
  • 向かない:手元の資金を初期に大きく使いたくない事業

ネットショップを始めるときの分かれ道

物を売るなら置き場所を決めるところからです。集客を誰が担い、顧客が誰のものになるかで分かれます。

自分の店として持つか、大きなモールに出すか

モールは、人が集まる場所に棚を借りる形です。知られていなくても見つけてもらえますが、同じ棚に競合が並び、顧客はモールの顧客でもあります。自分のネットショップは反対で、集客は自前ですが関係が手元に残ります。

  • モールが向く:一般的な商品で、探されている名前がはっきりしている
  • モールが向かない:並ぶと価格でしか比べられなくなる商品
  • 自分の店が向く:すでに来店客や常連がいて、その方々に売れる商品
  • 自分の店が向かない:知られておらず、集客の手立ても無い段階
組み合わせて使う
育てる

自分のネットショップ

見つけてもらう

モール出店

モールで見つけてもらい、同梱物や公式アカウントで自分の店へ案内する形は取り組みやすい組み方です。両方に出すなら、在庫をどちらで管理するか先に決めてください。反映が遅れると取り消しの連絡が増えます。

実店舗と併せて回す場合の組み方は小売業向けの記事一覧で扱っています。

かかるのは月額だけではない(販売手数料・決済手数料)

月額の表示だけでは比べられません。売れたときに差し引かれるものが別にあります。場所を借りる対価の販売手数料、決済手数料、振込手数料などです。

  • 月額が無料でも、売れたときに差し引かれる割合が高い形がある
  • 月額を払うと、売れたときの割合が下がる形もある
  • 返品や取り消しのときに、差し引かれた分が戻るかどうかも確認する

手数料と入金のタイミングの見方はキャッシュレス決済とレジの選び方の考え方がそのまま使えます。

費用は「作る費用」と「続ける費用」を分けて出す

金額はサービスごとに違い、改定もされるため書きません。代わりに、何にお金がかかるかを3つに分けます。

ドメイン・サーバー・テーマ・保守を年額で足す

月ぎめと年ぎめが混ざるため、年額にそろえて足します。物を売らないホームページなら、3つ目は発生しません。

  • 初期:ドメインの取得、サーバーの初期費用、テーマの購入
  • 初期:制作の依頼費用、初期設定の代行、サイトの移行
  • 初期:商品や店内の撮影、ロゴや原稿の作成
  • 毎月:サーバー利用料、作成サービスやショップの月額
  • 毎月:ドメインの更新料(多くは年ぎめ。忘れやすい)
  • 毎月:保守や更新代行の契約料、追加機能の利用料
  • 売れたとき:販売手数料、決済手数料、振込手数料
  • 売れたとき:送料の負担分、梱包資材、後払いの手数料
  • 売れたとき:モール内の広告や掲載順を上げる仕組みの費用

3つをそろえてから、年間でいくらになるかを出します。月額の安さだけで決めない考え方は年間の総額で判断するにまとめました。

更新を自分でやるか、頼むかで総額が変わる

見落とされやすいのが更新の費用です。写真を1枚差し替えるだけでも、自分でできない作りなら毎回お金と待ち時間がかかります。自分でやれば費用は出ませんが、その時間は営業に使えた時間です。

  • 管理画面から、写真の差し替えと文章の書き換えを自分でできるか
  • スマートフォンからでも操作できるか(店を離れられない事業では重要)
  • 更新の担当を誰にするか(店主か、スタッフか、外部か)

ここだけは見る

契約や発注の前に「営業時間の変更」と「写真の差し替え」を自分でできるか確認してください。必ず発生する更新です。ここができない作りだと、公開した日がいちばん新しい状態のまま止まります。

後で困らないための確認(所有と移行)

作り直すときや頼む相手を変えるときに困らないかは、始める前の確認で決まります。

ドメインとデータが自分の名義・自分の手元にあるか

ドメインはインターネット上の住所です。名刺にも刷り、地図アプリにも登録します。自分の名義で持てているかは、事業の資産として持てるかどうかの話です。取得の代行を頼むこと自体は珍しくありません。問題は名義が相手のままで、管理画面に入れない状態です。

  • ドメインとサーバーの契約者名義が、自分(自社)になっているか
  • 管理画面のIDとパスワードを、自分が持っているか
  • 登録した連絡先が、いま自分が見ているメールアドレスか

自分で持っていれば、頼む相手が変わっても住所はそのままで中身だけ入れ替えられます。サービスが用意するアドレスだけで進めると、やめた時点で使えなくなり、印刷物も無効になります。

やめるときに、記事と商品データを書き出せるか

始める前に、やめるときのことを確認します。聞いておけば、続けている間も安心して情報を貯められます。

  • 商品の情報(名前、説明文、価格、在庫)を一覧で書き出せるか
  • 注文の履歴と、お客さまの連絡先を書き出せるか
  • 書いた記事の本文と、載せた写真を元の形で取り出せるか
  • 解約したあと、データがいつまで残り、いつ消えるか

注文とお客さまの情報は資産そのものです。取り出せない場所に貯め続けると、売上が育つほど動けなくなります。契約前に見る点は契約・解約に関する記事一覧で扱っています。

公開してから最初にやること

公開直後にやるのはデザインの調整ではありません。知りたい順に情報が並んでいるかを整えます。

営業時間・住所・電話・予約導線を先に整える

探されているものは、たいてい同じです。やっているか、どこにあるか、どう予約するか。この順に見つかれば、見た目は後で構いません。

  • 営業時間と定休日が、どのページからでもすぐ見える位置にある
  • 住所と地図があり、道順や駐車場の有無が書いてある
  • 電話番号が、スマートフォンでそのまま押せる形になっている
  • 予約の入口が、いちばん押しやすい場所に置いてある

整えたら、自分のスマートフォンでお客さまと同じように開いてください。予約ボタンが下に埋もれている、といったことはここで見つかります。地図アプリの営業時間との食い違いも直します。

更新できないページは作らない

ページは増やすほど良いものではありません。止まったお知らせ、辞めた人が載る紹介、終わったキャンペーン。見る側は「この店は動いていない」と受け取ります。

  • 日付が入るページは、続けられる頻度を決めてから作る
  • スタッフ紹介は、人の入れ替わりがある事業では慎重に判断する
  • 期間限定の案内は、終わったら消す担当を決めてから出す

ここだけは見る

作らないページを決めるのも設計のうちです。少ないページ数でも、営業時間が正しく、予約の入口があり、料金がわかるなら役目は果たせます。

作ること自体は目的になりません。取りこぼしているものを言葉にして、受け止められる形を小さく作るのが続けやすい始め方です。なお当サイトは特定のサービスを勧める立場を取りません。金額と条件は各社の公式サイトでご確認ください。用語は用語集にまとめています。

よくある質問(FAQ)

  • 無料で作れるサービスでも問題ありませんか?

    出すこと自体はできます。ただし広告の表示、独自ドメインが使えるか、書いた内容を取り出せるかで差が出ます。

  • SNSがあるので、ホームページは要りませんか?

    足りている事業もあります。じっくり読む情報を載せたい、検索している人に見つけてほしい、アカウントが使えなくなったときに備えたい。当てはまるなら作る価値があります。

  • ネットショップは、モールと自分の店のどちらから始めるべきですか?

    一概には言えません。すでに買ってくださる方がいるなら自分の店、知られていない商品ならモールで反応を見る形が取り組みやすいです。

  • 制作を頼むと、あとから自分で更新できなくなりますか?

    依頼の仕方によります。発注前に「文章と写真を自分で差し替えられる作りにしてほしい」とお伝えください。できない作りだと修正のたびに費用がかかります。

  • ドメインは制作会社に取ってもらってよいですか?

    代行自体は問題ありません。契約者の名義が自分になっているか、管理画面のIDを受け取れるかをご確認ください。名義が相手のままだと乗り換えにくくなります。

  • ホームページを作れば、検索で上位に出ますか?

    出るとは限りません。作っただけで順位がつくものではないため、まず店の基本情報を正しく載せ、地図アプリの店舗情報を整えることを先にご検討ください。

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