LINE公式アカウントの使いどころ|再来店につなげる設計

LINE公式アカウントの使いどころ|再来店につなげる設計

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予約の変更や当日の道案内を、スタッフの個人のLINEで済ませている店は少なくありません。早くて確実な方法ですが、そのやり取りは店ではなく個人の端末に溜まっていきます。

この記事では、LINE公式アカウントで何ができて、費用がどう決まり、どこまでやると続かなくなるかを整理します。ツール選び全体の考え方は最初に決める5つのことにまとめています。

目次

個人アカウントでのやり取りをやめる理由

個人のLINEでの連絡は、返信が早く、お客さまにも喜ばれます。それでも店の窓口へ移したほうがよいのは、続けるほど店に何も残らないからです。

担当者の私物端末に顧客との履歴が残る問題

個人のアカウントでやり取りすると、お客さまの名前、連絡先、これまでの経緯が、そのスタッフのスマートフォンの中だけに残ります。店として預かっているつもりでも、実際に持っているのは個人です。

端末をなくしたときや、私用の画面をほかの人に見られたときに、店が把握できない形で顧客の情報が外に出ます。連絡の窓口は、店の名前で契約したアカウントに寄せるのが基本です。

  • お客さまの連絡先が、店の管理下にない端末に溜まっていく
  • 誰がどんな約束をしたのかを、あとから店側で確認できない
  • スタッフの私用の連絡と、仕事の連絡が同じ画面に混ざる
  • 休みの日や深夜にも通知が届き、本人が断りにくくなる

スタッフが辞めたときに引き継げない

いちばん大きい問題は、その人が辞めた瞬間に連絡経路ごと消えることです。お客さまから見ても、担当者がいなくなれば店とのつながりが切れます。

店の窓口として公式アカウントを持っていれば、担当が変わっても入り口は同じままです。過去のやり取りも管理画面に残るため、引き継いだ人が経緯を読んでから対応できます。

切り替えるときは、一言添えてから

いきなり個人の返信をやめると、お客さまは連絡が取れなくなったと感じます。公式アカウントの案内を先に送り、しばらくは両方で受けながら移します。個人の端末に残った顧客の情報の扱いも、店として決めておいてください。個別の判断は専門家にご確認ください。

できることを3つに整理する(配信・1対1・自動応答)

機能の名前は多いのですが、店で使うぶんには「まとめて送る」「個別にやり取りする」「自動で返す」の3つに整理できます。この3つを、それぞれ別の目的で使います。

一斉配信は「送りすぎ」でブロックされる

一斉配信は、友だちになっている方全員に同じ内容を届ける機能です。手軽な反面、送る回数が増えるほど、ブロックされる方も増えます。

届く場所が、家族や友人とのやり取りと同じ画面である点に注意してください。関係のない案内が続けば、邪魔なものとして扱われます。

  • 予約が取りやすい日など、受け取る側に得のある情報を送る
  • 臨時休業や営業時間の変更など、知らないと困る連絡は送る
  • 新しいメニューや商品の案内は、頻度を絞って送る
  • 季節のあいさつだけの配信や、同じ文面の使い回しは避ける

ここだけは見る

配信のあとは、ブロックされた人数の増減を管理画面で必ず確認してください。配信のたびに大きく増えるなら、内容か頻度が合っていません。来店が増えたかどうかより先に、この増減を見る習慣をつけます。

1対1のやり取りは、予約変更の連絡に向く

個別のやり取りは、予約の変更、忘れ物の連絡、道案内など、その方だけに必要な用件に向きます。電話と違い、相手の手が空いたときに読んでもらえます。

文字で記録が残るため、伝えた伝えないの行き違いが起きにくいのも利点です。担当者が不在でも、ほかのスタッフが画面を見て答えられます。

自動応答とリッチメニューで、電話を減らす

営業時間、駐車場の有無、住所といった問い合わせは、毎回同じ答えになります。決まった言葉に自動で返す設定にしておけば、その電話が減ります。

リッチメニューは、トーク画面の下に固定で表示されるボタンです。予約ページ、メニュー表、地図、電話番号を並べておくと、探す手間がなくなります。

  • 営業時間・定休日・住所・駐車場の案内を、自動で返す
  • 予約ページへのボタンを、いちばん押しやすい位置に置く
  • 自動で答えられない用件は、担当者が返す旨を先に伝える
  • 返信できる時間帯を、あらかじめ書いておく

料金は配信の通数で決まる仕組み

費用は、店舗数や席数ではなく「どれだけ送ったか」で決まります。ここを理解しないまま友だちを増やすと、あとから支払いが重くなります。

プランごとの無料通数と、超えた分の扱い

プランは複数あり、月額と、無料で送れる通数の上限が組みになっています。上限を超えて送りたい場合は、追加で費用がかかる形か、そもそも送れない形になります。

金額や通数の条件は改定されるため、本記事では具体的な数字を書きません。契約する前に、公式サイトの料金ページで最新の条件を確認してください。

  • プランごとの月額と、無料で送れる通数の上限
  • 上限を超えた分を追加で送れるのか、送れないのか
  • 追加で送る場合の課金の単位と、支払いの方法
  • 通数の数え方(同じ内容でも、届いた人数ぶん数えるのか)
  • 途中でプランを変えられるか、変更がいつから反映されるか

友だちが増えるほど、1回の配信コストが上がる

通数は「配信した回数」ではなく「届いた人数」で数えるのが基本です。つまり友だちが増えるほど、同じ一度の配信で使う通数が増えていきます。

友だちを集める努力が、そのまま費用の増加につながる構造です。全員に送るのではなく、来店の間隔や利用したメニューで対象を絞る発想が必要になります。

費用は月額だけを並べても比べられません。年間の総額で見る考え方は年間の総額で判断するにまとめています。

料金と機能の条件は変わります

プランの名前、無料で送れる通数、追加分の扱い、機能の呼び方は改定されます。本記事に具体的な金額や通数を書いていないのは、そのためです。判断する前に、必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。

予約・顧客管理との連携をどう考えるか

公式アカウントには、予約の枠も顧客の履歴も溜まりません。どこに本体のデータを置くかを決めてから、連絡の手段としてどうつなぐかを考えます。

予約システムからリマインドを送る場合の費用

前日のリマインドをLINEで送ると、メールより読まれやすくなります。ただし、予約システム側の利用料と、公式アカウント側の通数の両方がかかる場合があります。

どちらから送るかで、費用のかかり方も、送れる内容も変わります。予約システムそのものの選び方は比べる7つの項目と総額で整理しています。

組み合わせて使う
連絡する

LINE公式アカウント

受け取る

ネット予約

予約の受け付けと枠の管理はネット予約に任せ、前日のリマインドや変更の連絡をLINEで送る形です。連携できるか、両方に費用がかかるかを、契約前に確認してください。

連携ツール(拡張サービス)を足すかの判断

公式アカウントには、外部のサービスをつないで機能を足せます。友だちごとに来店の情報を持たせたり、登録した順に決まった内容を自動で送ったりできます。

便利ですが、足せば月額の支払いがもう1本増えます。公式アカウント側の費用に上乗せされる点を、忘れないでください。

  • 今どの作業に時間を取られているかを、先に書き出す
  • その作業が、標準の機能だけで減らせないかを試す
  • 拡張サービスの月額と、公式アカウント側の費用を足して見る
  • 顧客の情報が、どちら側に溜まるのかを確認する
  • やめるときに、溜めた情報を書き出せるかを確認する

来店の履歴やカルテを本格的に扱うなら、拡張サービスに任せず顧客管理の仕組みを別に持つ判断もあります。

向かない場合もある

公式アカウントは、繰り返し来ていただく商売と相性のよい道具です。裏を返せば、そうでない場合は手間だけが残ります。

来店頻度が年1回程度の業種では効きにくい

数年に一度しか使わない商品やサービスでは、友だちになっていただいても、次の機会まで送る用件がありません。その間、配信のたびにブロックされる可能性だけが積み上がります。

この場合は、思い出してもらう手段よりも、必要になったときに見つけてもらう手段が向きます。地図アプリの店舗情報や、ホームページの整備を先に考えてください。

反対に、髪や体のように周期が決まっているものは相性がよく、道具の組み方はサロン・美容室のツール構成にまとめています。

配信するネタが続かないなら、無理に始めない

始めたあとで多いつまずきは、送る内容が思いつかなくなることです。最初の数回は書けても、そのあとが続きません。

開設する前に、送るつもりの内容を書き出してみてください。途中で手が止まるなら、まだ始める時期ではありません。窓口としての1対1だけ使い、配信は後回しにする選び方もあります。

日替わりの情報がある業種は、比較的続けやすい傾向があります。業種ごとの事情は飲食店のカテゴリーでも扱っています。

最初の1か月にやること

開設そのものは短い時間で終わります。手間がかかるのは、友だちを集める導線をつくることと、配信の型を決めることです。

友だちを集める導線(店頭・レシート・予約完了画面)

友だちは、待っていても増えません。すでに来ていただいた方に、その場で登録していただくのがいちばん確実です。

  • 会計のときに、二次元コードを見せて登録をお願いする
  • レシートやショップカード、名刺に二次元コードを入れる
  • 予約完了の画面や自動返信メールに、登録の案内を入れる
  • ホームページやSNSのプロフィールに、登録の入り口を置く
  • 登録すると何が届くのかを、その場で一言添える

「登録すると何が得か」が伝わらないと、その場で断られます。予約が取りやすくなる、変更の連絡が楽になる、といった実利を短く伝えてください。

口コミの依頼には、伝え方の決まりがあります

割引やサービスと引き換えに口コミの投稿をお願いする場合、広告であることが受け取る側に分かる形にする必要があります。判断に迷う場面が多いところなので、ステマ規制の考え方を確認し、個別の判断は専門家にご相談ください。

配信の頻度と内容を先に決めておく

頻度と内容を決めずに始めると、思いついたときだけ送る運用になります。受け取る側から見れば、脈絡なく届く連絡です。

  • 月に何回送るかを、先に決めて紙に書いておく
  • 送る曜日と時間帯を決める(深夜や早朝は避ける)
  • 送る内容の型を、いくつか用意しておく
  • 文面を書く担当と、送る前に確認する担当を決める
  • 続かないと感じたら、やめずに頻度を落として続ける

ここだけは見る

最初の1か月は、友だちの数を増やすことより「送る型をつくること」を目標にしてください。型ができていれば、あとから人数が増えても運用は崩れません。逆に型がないまま人数だけ増えると、費用と手間だけが増えます。

公式アカウントは、来ていただいた方ともう一度つながるための道具です。まず個人のやり取りを店の窓口へ移し、そのうえで配信を足す順番が続けやすいと考えています。用語の意味は用語集にまとめています。

よくある質問(FAQ)

  • 個人のLINEでつながっている方を、公式アカウントへ移せますか?

    そのまま移すことはできません。個別に案内を送り、登録し直していただく形になります。会計のときに口頭でお願いすると進みやすくなります。

  • 無料で使えるプランのままでも運用できますか?

    送る通数が上限に収まるなら、そのまま使えます。ただし上限や条件は改定されるため、契約前に公式サイトで最新の条件をご確認ください。

  • 配信をすれば、再来店は増えますか?

    増える保証はありません。思い出していただくきっかけにはなりますが、来店の理由そのものは店側が用意する必要があります。

  • ブロックされたら、もう連絡できないのでしょうか。

    その方への配信は届かなくなります。ブロックは避けられないものなので、頻度と内容を見直す材料として受け止めてください。

  • 予約もLINEだけで受けられますか?

    個別のやり取りで受けること自体はできます。ただし枠の管理と重複の防止は別の仕組みが必要です。件数が増えたら予約システムとの併用をご検討ください。

  • 拡張ツールは、最初から入れたほうがよいですか?

    標準の機能で足りないと分かってからで間に合います。月額がもう1本増えるため、どの作業が減るのかを言葉にできてから契約してください。

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