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ホームページを公開すると、いったん肩の荷が下りたような気持ちになります。ですが実際には、公開してからのほうが長い期間が続きます。営業日やお知らせの更新、システムの更新、ドメインとサーバーの契約更新など、続けていく作業が公開の翌日から始まります。
この記事では、ホームページの保守運用で発生する作業を洗い出し、自分でやるか外部に任せるかの決め方、外部に依頼する場合に確認する項目、更新を止めないための運用ルールまでをまとめます。制作の選び方や外注の依頼の仕方は別記事で扱っているため、ここでは公開後の運用に絞って説明します。
公開して終わりではない|保守運用が要る理由
ホームページは、作った時点の情報のまま放置すると、少しずつ役に立たなくなっていきます。理由は大きく二つあります。一つは情報の古さ、もう一つはシステムの古さです。
更新が止まったページは、探されても選ばれにくくなる
営業時間や料金、メニューが古いままだと、来店したお客様との間で行き違いが生まれます。お知らせや実績が長く更新されていないページを見ると、営業しているかどうか不安に感じる人もいます。地図アプリの情報と合わせて、最新の状態を保つことが信頼につながります。地図アプリでの見つけられ方は地図アプリで見つけてもらう|店舗情報を整える順番で扱っています。
システムの放置は、乗っ取りや表示崩れにつながる
CMS(ページを管理する仕組み)やそこに追加する機能は、時間が経つと修正版が出ます。更新をせずに放置すると、外部から不正に書き換えられたり、表示が崩れたりする可能性が高くなります。顧客情報を扱っている場合は、被害の範囲がホームページだけにとどまらないこともあります。データの守り方は顧客データの守り方|バックアップ・権限・パスワードの基本で扱っています。
「更新しない」という選択も、決めるのは自分たち
すべてのページに毎月の更新が要るわけではありません。会社概要のように内容がほとんど変わらないページもあります。大切なのは、更新しないことを後回しにした結果としてではなく、意識して決めておくことです。決めていないページほど、システムの更新だけが取り残され、気づいたときには古いバージョンのまま放置されている、という状態になりがちです。
保守運用で発生する作業を洗い出す
「保守運用」とひとくくりに言っても、中身は性質の違う作業に分かれます。まず何があるかを一覧にしておくと、誰が担当するかを決めやすくなります。
コンテンツの更新(営業日・料金・お知らせ・写真)
営業日や料金、キャンペーンのお知らせ、写真の差し替えなど、日々の内容にかかわる更新です。頻度が高く、専門知識が無くてもできる作業が多い一方で、後回しにされやすい部分でもあります。
システムの更新(CMSやプラグイン、SSL証明書)
ページの管理に使っている仕組みや、追加した機能の更新です。セキュリティにかかわる部分で、専門知識が要ることが多いため、内容がわからないまま放置されがちです。通信を暗号化するSSL証明書の更新も、期限が切れると警告が表示されるため見落とせません。
土台の更新(ドメイン・サーバーの契約更新)
ドメイン(住所にあたる部分)とサーバー(土地にあたる部分)は、年単位の契約になっていることが多く、更新を忘れるとページごと表示されなくなります。契約の名義と更新時期を、担当者が変わっても追える形で残しておく必要があります。
- コンテンツの更新:営業日・料金・お知らせ・写真(頻度が高く、専門知識は不要なことが多い)
- システムの更新:CMS・プラグイン・SSL証明書(専門知識が要り、放置するとセキュリティの弱点になる)
- 土台の更新:ドメイン・サーバーの契約更新(年単位で発生し、忘れるとページ全体が止まる)
作業を洗い出すときのコツ
まず「頻度」と「専門知識の要否」の二軸で並べます。頻度が高く専門知識が不要なものは自分や担当者向き、頻度が低くても専門知識が要るものは外部委託向きという傾向が見えてきます。
誰が担当するかを決める(自分/担当者/外部)
作業を洗い出したら、それぞれ誰が担当するかを決めます。すべてを一人でやろうとすると、本業の時間を圧迫します。すべてを外部に任せると費用がかさみます。作業の性質に応じて分けるのが現実的です。
自分でやる場合に向く更新と、向かない更新
お知らせの追加や写真の差し替えなど、決まった手順で完結する更新は、作成サービスやCMSの操作を一度覚えれば自分でも続けられます。一方でシステムの更新やサーバーの設定にかかわる部分は、誤った操作でページ全体が表示されなくなるリスクがあるため、慣れていないうちは避けたほうが安全です。
社内に担当者を置く場合に決めておくこと
スタッフの一人に担当を任せる場合は、更新の頻度と範囲を先に決めておきます。担当者が退職や異動になったときに引き継げるよう、操作手順とログイン情報を書面やファイルで残しておくことが欠かせません。スタッフへの定着のさせ方はスタッフに使ってもらうには|新しいツールを定着させる手順が参考になります。
外部に保守を任せる場合の依頼範囲
制作を依頼した会社に、そのまま保守も任せる進め方もあります。制作から保守まで同じ相手に頼むと、仕組みを理解している分だけ対応が早くなりやすい一方で、依頼先を変えにくくなる面もあります。制作の依頼の仕方はホームページを外注するときの頼み方|見積もりで見る項目と依頼文の書き方で扱っています。
保守委託を頼むときに確認する項目
外部に保守を任せる場合、契約前に確認しておくべき項目があります。曖昧なまま契約すると、想定していなかった追加費用が発生することがあります。
保守契約に何が含まれているか(更新代行・監視・バックアップ)
「保守」という言葉が指す範囲は会社によって差があります。文章の更新代行まで含むのか、システムの監視とバックアップだけなのか、契約書や見積書の項目を一つずつ確認します。含まれていない作業は、依頼するたびに別料金になることが一般的です。
対応時間と、緊急時の連絡手段
平日日中のみの対応か、休日や夜間も含むのかで、費用と安心感が変わります。ページが表示されなくなるなどの緊急時に、どの手段でどれくらいの時間内に連絡が取れるのかを、契約の段階で確認しておきます。
契約範囲外の追加費用がどこから発生するか
ページの新規追加や大きなデザイン変更は、保守契約とは別の制作費用として扱われることが一般的です。どこまでが月額の保守費用に含まれ、どこからが追加費用になるのか、線引きを事前に文字で残しておくと、あとで金額のもめごとになりにくくなります。
契約前に確認
保守委託の料金や対応範囲は依頼先ごとに大きく異なります。金額を比べるときは、同じ作業内容・同じ対応時間で見積もりを取り、総額で比較してください。
更新を止めないための運用ルール
担当者や依頼先を決めても、ルールが無いと更新は徐々に止まっていきます。少ない手間で続けられる仕組みを先に作っておきます。
更新できる人と権限を一覧にしておく
誰がどの部分を更新できるのかを一覧にしておくと、担当者が増えたときも作業が重ならずに済みます。全員が全ての権限を持つ必要はなく、文章の更新はできても設定は変更できない、といった権限の分け方も検討します。
パスワードと管理画面のアクセスを引き継げる状態にする
担当者の個人アカウントだけで管理画面にログインしている状態は、退職や連絡が取れなくなったときに更新も改善もできなくなるリスクがあります。事業の名義でアカウントを持ち、複数人が安全に引き継げる状態にしておきます。
変更履歴とバックアップの保管ルールを決める
いつ、誰が、何を変更したかの記録が残っていると、表示がおかしくなったときに原因を探しやすくなります。バックアップをどこに、どれくらいの期間分保管するかも、担当者任せにせずルールとして決めておきます。
トラブルが起きたときに困らない準備
どれだけ気をつけていても、表示崩れやアクセスできない状態は起こり得ます。起きてから慌てないよう、事前に準備しておくことがあります。
表示崩れや障害が起きたときの連絡先を決めておく
ドメイン、サーバー、保守委託先など、関係する連絡先を一つの場所にまとめておきます。トラブルが起きてから契約書を探し回る状態は避けたいところです。
バックアップから復旧できるかを事前に確認する
バックアップを取っているつもりでも、実際に復旧できるかを試したことがない、というケースは珍しくありません。年に一度でも復旧の手順を確認しておくと、いざというときの被害を小さくできます。乗り換えでデータを移す場合の進め方はツール乗り換えのデータ移行|順番と、事前に決めることで扱っています。
依頼先の解約条件とデータの持ち出しも先に確認する
保守を任せている会社との契約を終える場面も、いずれ来る可能性があります。解約の連絡期限、原稿や写真のデータを引き取れるかどうか、ドメインの名義がどちらにあるかは、依頼を始める前に確認しておくべき項目です。契約の途中で確認しようとすると、足元を見られて条件が悪くなることもあります。契約前の確認項目は解約とデータの持ち出し|契約前に確認する6つのポイントにまとめています。
ここまで、公開後の保守運用で発生する作業と、担当の決め方、外部委託の確認項目を見てきました。作る段階の選択肢と費用は小さな店のホームページとネットショップ|選択肢と費用で扱っています。保守運用は、作るときの延長線上にある作業です。公開して安心するのではなく、続けていく体制を公開と同じタイミングで決めておくと、あとになって困る場面を減らせます。
よくある質問(FAQ)
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保守運用は必ず外部に依頼しないといけませんか
必須ではありません。コンテンツの更新は自分や社内担当者でも続けられます。専門知識が要るシステムの更新やセキュリティにかかわる部分だけを外部に任せる、という分け方もできます。
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保守契約を結んでいれば、何を頼んでも追加費用は発生しませんか
いいえ。契約に含まれる作業の範囲は依頼先ごとに決まっており、範囲外の作業は追加費用になるのが一般的です。契約前に含まれる作業を一つずつ確認してください。
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制作を依頼した会社以外に保守だけを頼むことはできますか
会社によっては対応していますが、他社が作ったページの構造を把握する手間がかかるため、断られたり割高になったりする場合があります。制作時にどこまで対応してもらえるか確認しておくと安心です。
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更新担当者が一人しかいない場合、何を優先すべきですか
ログイン情報の引き継ぎ体制を先に整えることを優先してください。担当者が不在になったときに誰も更新できない状態を避けることが、日々の更新内容よりも優先度の高い課題です。

